セイっ!

ハッ!

『君の名は。』を観て。(ネタバレ注意)

酔っているのであれだと思います。

 

 

 

彗星が流れ割れ落ちた。ひとつの人生が途絶えた。人と人の繋がりを結びというのなら、私たちはたくさんの結びを持っている。目に見えず、気が付いていないだけで、存在している。私の人生は名前も顔も知らない誰かの選択で続いている。生かされている。それはきっと難しいことじゃない。あのひとが煙草を吸うか吸わないか、たったそれだけで決まるのだと思う。彗星が流れ割れ落ちるのも、村との結びだろう。それでも村人たちの人生はまだ決まっていない。彼らの人生を決めるのは、たった数人の選択肢と行動。彼女の人生が終わったその瞬間、もしかしたら世界のどこかで新しい命が生まれるかもしれない。自分が生きていることで誰かを傷つけることは避けられないことだというのなら、自分が生きていることで誰かが亡くなることも避けられない。それでも私たちは知らないでいる。神様にも知らされないでいる。それが理の掟のように決まっている。

あの彗星が落ちたのも、元をたどれば誰かとの結びだったのかもしれない。村が死ぬのも、誰かが生きるのも、死ぬのも、繋がっている。私の人生は木の葉っぱが落ちるか落ちないかで、続くか途絶えるかが決まっている。理由がないものなんてこの世にはない。たどっていけばどこかにたどり着く。それでも先は見えない。はるかに遠いことのように思えてくる。彗星が落ちたのは、雨が降るように、日差しが差すように、たったそれだけのことでもあったりするかもしれない。